活躍めざましい地元選手を毎月2名ずつレポート!
SGやG1で戦っている有名選手&ベテラン選手と
メキメキ力をつけてきている若手選手をそれぞれピックアップします。
今月のおっかけスターは岩瀬裕亮。A1級常連でかつ、高い頻度で7点台勝率をたたき出している愛知支部の実力者の一人だ。年が明けてから岩瀬が走ったレースは3節。年をまたいで行われた当地の新春特別競走では準優勝戦で1着を収め優出したものの、優勝戦では5着と惜しい結果を残した。しかし、残りの2節は彼の本領が感じられる良い結果を残している。今回は彼が出走した江戸川GⅠの準優勝戦と優勝戦を中心に、彼の今月の航跡を振り返っていく。
まずは江戸川GⅠ準優勝戦。岩瀬は3号艇からの出走。枠なりで始まったレースで、岩瀬はコンマ04の絶妙なトップスタートを切ってみせる。1周1マークで速攻をしかける岩瀬だが、惜しくもそれを制して見せた1号艇・山田康二の後塵を拝する形になる。その後も岩瀬は山田に猛追を仕掛けるが、あと一歩が届かない。しかし、2周1マークで2号艇・稲田浩二の差しを制し、2番手を維持。レースはそのまま132の着順でゴール。1着にはなれなかったが、2番手に甘んじても後続にその座は譲らないという岩瀬の勝負強さが感じられる一戦であった。その勝負強さは優勝戦でもいかんなく発揮されている。地元の大先輩・池田浩二が1号艇で構える中、岩瀬は6号艇からの出走。1周1マークの攻防では一見不利な状況に見えたが、その後のバックストレッチで先頭を走る艇に驚異的な猛追をしかけ、1周2マークの直後には4号艇・片岡雅裕から3番手を奪取。2周1マークで3号艇・井上一輝も制して3番手を確実なものにした岩瀬はそのまま3着でゴール。GⅠ優勝戦の大舞台で舟券に絡む結果をもぎ取って見せた。また、2着でレースを終えた池田浩二には勝てなかったが、レースタイムの差はわずか0.7秒。地元の大先輩に肉薄する結果でもあった。
岩瀬は続く1月末の三国の一般戦で予選をオール3連対、得点率1位で通過。準優勝戦も1着を収めて迎えた優勝戦でコンマ13のトップスタートを決め、その後も他艇を寄せ付けない走りで危なげなく今年初の優勝を飾った。新年を好調なスタートダッシュで決めた彼には、2月から3月にかけてGⅠ戦のあっせんが数多く入っている。GⅠのタイトルを持たない彼にとっては、初Vを飾る絶好の機会だといえる。果たして彼はこのチャンスをものにし、念願のGⅠ初Vを達成することができるのか。彼の勝負強さが存分に発揮され、輝かしい結果を残すことに期待だ。
今月のおっかけフレッシュスターは荒木颯斗。もともと野球に打ち込んでいたが、進路を決める際に自分の体を活かせる仕事をしたいと考えた彼は、幼い頃に家族で観戦したというボートレースの道を選択。2022年に当地でデビューしたのち、その後1年と経たず2023年4月江戸川で初1着を達成。2023年後期にはB1級に昇格し、舟券に絡む結果もどんどん増えている。メキメキと実力をつけている荒木だが、今年1月の多摩川ルーキーシリーズで初の優出を達成。なんと、準優勝戦では格上相手に1着という結果を残している。今回はこの準優勝戦での活躍を紹介する。
レースは5日目第11レース。荒木は5号艇からの出走。このレースにはA級選手も多数出走しており、1号艇にはA1級でかつ予選をオール3連対で通過している大澤風葵も構えていた。レースは6号艇・富田恕生の強気な前付けにより126/345で開始。だが、荒木も負けじと6コースからコンマ06のトップスタートで絶好のスタートを決める。運命の1周1マーク、荒木は見事にまくり差しを決めてみせ、一番にバックストレッチに躍り出る。1周2マークを経て大澤が猛追を仕掛けてくるが荒木は猛攻を耐えきり、2周1マークで完全に首位をものにしてみせる。レースは516で決着。この時の3連単の配当はなんと3万円超え。誰もが予想しなかった思わぬ結果となった。
多数のA1級選手を相手どったジャイアントキリングを成し、初の優出を決めた荒木。優勝戦では惜しくも6着という結果になったが、今回の優出は彼にとって大きな自信となっただろう。彼の初優勝・A級初昇格は、遠い未来の話ではない。