活躍めざましい地元選手を毎月2名ずつレポート!
SGやG1で戦っている有名選手&ベテラン選手と
メキメキ力をつけてきている若手選手をそれぞれピックアップします。
今月のおっかけスターに指名するのは大瀧明日香。6点台の勝率を維持し、GⅠの優出歴も複数回持つという安定した航跡を残す彼女は、先月行われた蒲郡のヴィーナスシリーズで通算1000勝を達成した。今回はその記念すべきレースを振り返っていきたい。
舞台は3日目第2レース、大瀧は3号艇から出走。対する5号艇・日高逸子はA2級だが、通算2000勝という破格の記録を持つ。まずまずのスタートを切った大瀧は1周1マークで見事なまくり差しを決め、バックストレッチを航走。1周2マークで2番手争いを制した5号艇・日高の追随を許さず、首位を手放さなかった大瀧はそのまま1着でゴールイン。彼女のその勝負強さが、通算1000勝の記録へと導いたといえるだろう。
1000勝達成記念の水神祭は、女子レーサーの仲間たちとともに明るい雰囲気で行われた。同じレースに出場し、1着を争った日高が祝いに来たのに対して「日高さんの半分もいってないです」と謙遜してみせる大瀧は多くの仲間たちに祝福され、うれしそうな表情を見せた。晴れて1000勝という大きな節目を迎えた大瀧だが、彼女には12月のGⅡレディースチャレンジカップが控えている。年末の大舞台に向けて調子をつけ、大活躍をすることに期待だ。
優勝はありません
今月のおっかけフレッシュスターは黒野元基。黒野の航跡で注目すべきは、やはり目まぐるしい成長速度だろう。2020年後期から2021年前期へ級別が移行するタイミングで、彼の勝率はなんと5.70から6.91と爆発的な成長を見せている。その後、一度A2級に降格することはあっても、それでも勝率6点台を死守。現在も2022年後期から2025年前期の6期にわたって6点台後半を固く継続しており、その実力が運の良さやまぐれではないことを証明している。今後の成長が楽しみなレーサーの一人だ。
そんな黒野は10月津の一般戦を優勝したことで、自己最高記録である年間4Vを達成。A1級の選手を複数名相手取りながらも、勝利を手にした。黒野は5号艇からの出走。1周1マークで華麗にまくり差し、いち早くバックストレッチに躍り出る。迫る1号艇・渡邊雄一郎をものともせず、1周2マークで首位を確実なものにする。レースはそのまま黒野が一着でゴールイン。不安を感じさせないその走りで、初の年間4Vと同時に、津での連続2Vを決めてみせた。
今回のレースで、黒野は通算10度目の優勝。グレードレースでの優勝経験はまだないが、今年GⅠで優出しており初Vは遠い未来の話ではない。ベテラン選手に肉薄する実力を持つ彼のこれからの成長に目が離せない。