連載 ★ 追っかけレーサー

活躍めざましい地元選手を毎月2名ずつレポート!
SGやG1で戦っている有名選手&ベテラン選手と
メキメキ力をつけてきている若手選手をそれぞれピックアップします。

2025

 今月のおっかけスターは、蒲郡GⅠ周年で今年2度目の優勝を果たした平本真之。今年は3月の一般戦を最後に優勝がなく、SGボートレースダービーの出場も逃すなど不調が続いている印象があった。しかし、蒲郡周年では地元で安定感を取り戻し、随所で舟券に大きく貢献する走りを見せた。
 初日は、これまで2回しか行われていないゴールデンレーサー6人による「ゴールデンレーサードリーム」に出場。6選手のうち4人が蒲郡周年覇者という強敵ぞろいの中、1号艇で出走した平本は、1周1マークで2号艇・吉川元浩と3号艇・馬場貴也からの追撃を受けるが、冷静に押し切り勝利を決めた。また、その後の予選では、外枠からでもしっかりと着をまとめ、オール3連対という抜群の安定感で得点率トップに立ち、準優勝戦へ駒を進めた。
 準優勝戦では、3号艇・井口佳典が好ピット離れをみせ、134/562でのスタートとなった。進入から沸かせるレースとなったが、井口の動きに動じず、ここも冷静に先マイからイン逃げで押し切り、1着で優出を決めた。そして迎えた優勝戦。ポールポジションを獲得した1号艇の平本に対し、2号艇・深谷知博が渾身の差しで迫り、道中は一騎打ちの形に。2艇が並びかける場面もあったが、3周1マークで平本が力強く突き放し、最後まで主導権を譲らず優勝を決めた。深谷が2着、3着には3号艇・末永和也が入り、決着は1–2–3。不調の流れを吹き飛ばす内容で、節間を通して“地元の強さ”をしっかり証明するシリーズ制覇となった。
 今回の蒲郡周年を制したことで、改めて地元の看板レーサーとしての存在感を示した平本であるが、11月の浜名湖GⅠ周年を最後にF休みに入る。SGチャレンジカップへの出場を逃し、賞金上積みも厳しい状況だが、今回の優勝をきっかけに勢いを取り戻し、再びSG戦線に名を連ねる姿を期待したい。

今月の追っかけスター!

○:準優出
●:優出

  • 10/5~10蒲郡
  • 122223
  • 10/14~19江戸川
  • 35153413
  • 10/24~28常滑
  • 116212611
2025 10月31日時点
  • 蒲郡
  • 蒲郡

 今回の「おっかけフレッシュスター」は、10月に3連続優出を果たした中村泰平だ。2025年前期はB1級へ降格する悔しさも味わったが、後期で巻き返し、A1級へ復帰。2026年前期適用勝率も7.23とA1級をキープし、自身のキャリアハイも更新。今回は中村の成長を象徴するシリーズとなった三国での快走を中心に振り返る。
 予選では外枠からも舟券に絡み、得点率はトップタイで準優勝戦に進出。準優勝戦は1号艇からの出走。強風で荒れ気味の水面だったが、スタートをコンマ09で踏み込み、立ち上がりを作った。1周1マークで2号艇・原田才一郎の差しを冷静にさばき、バックストレッチでは先頭をキープ。2周目以降はリードを広げ、独走態勢で優出を決めた。
 迎えた優勝戦は枠なりの進入。1周1マークでは、節間好調の4号艇・仲航太のまくり、さらに2号艇・井上忠政の差しといった追撃を受ける展開となったが、1周2マークでそれを振り切り先頭で立て直すと、そのままレースを掌握し、優勝を果たした。
 その後のレースも好調だ。三国の後に走った丸亀と住之江の一般戦でも安定感は揺るがず、節間の中で3連勝を挙げて優出を果たすなど、勢いはむしろ加速している。結果を出し続けている今のリズムは、決して偶然ではない。こうした安定感の根底にあるのが、師匠・平本真之からの「どんな時でも気負わず優勝を狙って行け」という教えだ。常に勝つための最善策を選び、どの枠でも自分の走りを崩さない姿勢は、この言葉を体現していると言っていい。三国での優勝や近況の連続優出には、その教えを実直に実行する姿勢が見事に表れている。そして、12月には約5年ぶりとなる当地GⅠ周年に参戦。積み重ねてきたリズムをそのまま周年の舞台へ持ち込み、上位を争う中村の活躍に期待したい。

追っかけフレッシュスター

○:準優出
●:優出

  • 10/4~7三国
  • 22123
  • 10/11~16丸亀
  • 24221113
  • 10/24~29住之江
  • 3164211
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